日本は安い国になってしまった
日本人は勤勉に働くし、日本の商品は品質も高い。にもかかわらず諸外国と比べ、賃金も安いし物の値段も安い国となってしまった。その結果日本の人材、物が外国に買われているという現実がある。日本は長年デフレに苦しんでいる。ここから脱出するにはどうすれば良いだろうか。
海外と比較した日本の物価
以下は諸外国と比較したモノの価格である。(2021年1月の為替相場)
ディズニーランドの入園料(大人一人)
フロリダ 約15,400円
パリ 約10,800円
東京 約8,200円
ダイソーの商品(税抜き価格)
オーストラリア 約220円
タイ 約210円
台湾 約180円
アメリカ 約160円
中国 約160円
ブラジル 約150円
日本 100円
丸亀製麺のイギリス進出
讃岐うどんチェーンを展開する丸亀製麺は26日、ロンドン中心部に英国1号店をオープンした。
同店でのかけうどんの価格は約600円(3.95ポンド)。日本では同メニューの価格は320円なので、日本の倍近い値段がついていることになる。それでも、2000円前後はするロンドンのランチ相場からすると破格の値段だ。
日本人の年収
1997年以降日本の実質賃金は下がり続け現状90%程度となっている。他のOECD諸国はいずれも増えている。

平均年収は約400万円代でOECD諸国に比べて低い。

日本は中国に買われている
インバウンド消費 2015年の訪日外国人客は前年比47%増の1973万人に急増。45年ぶりに出国日本人数を上回った。インバウンドが日本で使った旅行総額費は4兆8000億円にのぼる。これがコロナ禍で一気に失われた。
不動産 ニセコは外資マネーが流れ込み続けている。地価の上昇率は2019年に66%、2020年は29%だった。しかしそれでも世界有数のスキーリゾートの住宅価格と比べると5割以上やすい。近年では富良野、長野県白馬村、沖縄県宮古島市が「ニセコ化」している。
技術 日本の中小企業の特許技術がM&Aにより中国等の企業により買収されている。技術を持った中小企業は、外資を受け入れることで廃業の危機を乗り越えている。
また、日本人アニメーター平均年収440万円、新人に至っては約110万円という調査もある。一方中国北京市のアニメーターの平均月収は約45万円。中国が日本アニメの下請けであったのが今は逆転している。
安い日本から脱出する方法
日本は賃金が低いが物価も安いのでそこそこ暮らすことはできる。しかし海外の物価の方が高いということは、割高感から海外旅行も気軽にいけなくなる。海外に出稼ぎに行く日本人も今後増えていくだろう。
働く人の給料が増えない→家庭の消費が増えない→売れないので値段が下がる→企業の売り上げが減る、このデフレスパイラルから脱出するには、まず企業が働く人の給料をあげるところから始めないと進まない。政府も賃上げする企業の支援策を考えて行く必要があるだろう。